色彩検定ってどんな資格?
色彩検定とは、色に関する知識や技術を評価する試験で、色彩検定協会が1990年から実施している、文部科学省認定の技能検定試験です。
その場の雰囲気に合った心地よい色や魅力的な色の配分など、色彩に関するセンスは感性で捕らえるものというイメージがあります。
しかし実は、色がもたらす効果などは理論的、系統的に学ぶことができるのです。
科学的な理論に基づく色彩の法則を学ぶことで、感性だけに頼らずに色彩を効果的に活用する能力が身につく試験です。
Web業界では、Webサイトの色彩効果がユーザーにもたらす効果を知っておかなければ、ターゲットユーザーに訴求するWebページを作ることができません。
このため多くのWebデザイナーやWebクリエイター、Webプログラマーなどがこの試験を受験しています。
一般的な学校では、色彩に関する授業を行われることはめったにありませんから、年齢や学歴などに関係なく、誰もが勉強できるスキルともいえます。
Web業界未経験者でもこの検定試験があると、Web業界への転職に有利になるなどのメリットがあります。
色彩検定は25年以上の歴史があり、文部科学省が認定する検定試験なので、色彩の知識や技術を公的に評価する基準として、非常に信頼性が高いのが魅力です。
色彩の専門家といえばカラーコーディネーターという名称がよく使われますが、これらは公的な資格ではないので、誰でも名乗ることができます。
しかし色彩検定は公的な試験なので、この文部科学省の認定ですから、公的な資格として大きな威力を発揮します。
この資格を取得することで、依頼先からの信頼も高まりますし、転職活動などで採用先にもスキルを示すことができます。
色彩検定の試験内容は?
(参考記事)
色彩検定協会
色彩検定はレベルに合わせて3級、2級、1級の3つの等級に分かれています。
3級は最も初歩的なレベルで、色の働きや光と色の関係、色の表示、色がもたらす心理効果、色彩調和、色彩の効果、ファッション、インテリアといった事柄に関する基礎的な知識が試されます。
2級は3級の知識を踏まえたうえで色と生活の関係について、光と色について、色の表示について、色彩調和について、配食、ビジュアルデザインと色の関係、ファッション、インテリア、プロダクトデザイン、エクステリアと色の関係などのついて出題されます。
1級はより専門的なレベルの試験で、色彩と文化、色彩調和論、光と色について、測色、色彩心理、配色、ビジュアル効果、ファッション、プロダクト、インテリア、環境に及ぼす効果、ユニバーサルデザインについて出題されます。
2016年の合格率は3級が75.25%、2級が62.84%、1級が29.77%でした。
試験は夏と冬の年に2回実施されますが、1級は冬季のみの1回となります。
試験時間は3級が70分、2級が80分。1級は1次試験と2次試験に分かれており、いずれも各90分、計180分です。